スリップで改めて思うギャンブル依存症の

2021年3月17日水曜日

依存症

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スリップの恐ろしさ

私が禁パチを始めてから2年と170日ほど過ぎた日、スリップをしてしまいました。
理由は特に有りません。
ものすごく打ちたいといった衝動が有ったわけでも無く、ふと足をホールに運んでしまいました。

禁パチを初めて数ヶ月経ったあたりから全く衝動も無く、すんなりと2年半近く経っていただけに油断といえばそれまででしょう。
自動ドアを開け入店し、「2年半も禁パチできてるし、衝動もないから一回くらい大丈夫」と都合の良い言い訳を考えていたのを覚えています。
流石に台に座ってサンドに現金を投入して、玉貸のボタンを押す一瞬の間は躊躇しました。

2年半の間にスペックなども様変わりし、知らない台ばかりでしたが、その時は軽く遊ぶだけのつもりでした。

2千円ほど注ぎ込んだあたりから楽しさも無く、罪悪感から胸が苦しくなってしまいました。
運良く小当たりなどを引き当てましたがその日は結局4千円の負け。

店を出て深いため息をつき、つまらないことをしてしまったと反省しながら電車に乗りました。

その翌日。

私は再びパチンコ台の前に座っていました。
前日が少額の負け(あくまでもギャンブルの負け額としての話)だったので「もう少しだけなら遊んでも良いかな」と依存症らしい発想でハンドルを握っていました。

その日から2週間ほど経ちました。
ほぼ毎日ホールに通い、勝ったり負けたりで結局6万円ほど負けました。

スリップした日の後悔など忘れたふりをして、「今日1万発出ればチャラ」「今日1万発出れば半分は取り返せる」などと根拠のない話ばかり頭をよぎります。

2年半の禁パチ生活で積み上げてきた自信など崩れ去ってしまい、「もし昔の様になってしまったらどうしよう...」と不安にもなってきました。

そのあたりからギャンブル依存の恐ろしさを再認識しています。

“ギャンブル依存症は完治しない”と言われますが、その通りです。
思考は全く変わっていませんでした。

「6万円の負け金額も2年半で割ればひと月2千円の負けじゃん。全く問題ない」

そんな思考なんです。

 

ギャンブル依存症の金銭感覚

今回改めて感じたのは異常な金銭感覚です。

1万円札でも日常生活とギャンブルに関しては価値観が全く異なります。
パチンコで1万円を失うことは想定の範囲内だと思ってしまいます。

他に1万円を遣おうとすると買い物だとモノが手元に残るし、食事だと美味しいものを食べ談笑した楽しさが残りますが、ギャンブルは何も残らない。むしろ貴重な時間を浪費するだけです。

「ストレス解消出来るので良いのでは?」という意見もありますが、大抵は負けたストレスが加わり、より大きなものとなります。
もちろん金銭管理がしっかりと出来て愉しむ範疇であれば問題ありません。違法でも無いですし。

もしストレス解消にギャンブルを...と思う方は別の方法でもストレスは解消出来ると思います。

この異常な金銭感覚は「勝ったらお金が増える」という思い込みによるものです。
つまり、「1万円負けても2万円勝てばプラスになる」という将来に向けた根拠のない打算による思い込みです。

しかもギャンブル依存症になってしまうと間違いなく負け続けます。
依存者の思考というのは、下りの階段の様なものです。

<1回目>
勝ったら勝ち分を次回の軍資金に回す。(A)
負けたら取り返そうとする。(B)

<2回目>
(A)から今回も勝った場合:更に次回の軍資金に回す。(C)
(A)から今回は負けた場合:前回の勝ち分が無くなっただけ。プラスマイナスゼロ。(D)

(B)から今回は勝った場合:前回の負け分を取り返した。プラスマイナスゼロ。(E)
(B)から今回も負けた場合:負けが増えてしまった。少しでも取り返したい。(F)

<3回目以降>
(C)、(D)の場合、収支がプラスの間は続け、収支がマイナスになると(B)の状態に。
(E)の場合は(D)と異なり「元々◯万円負けてたし」という考えも増え、マイナスに対しての認識が甘くなります。
(F)の場合、「全額とはいかなくても少しでも取り返したい」と考えるようになります。希望通り少額取り返せたとしても(E)の場合からと同じく「元々◯万円負けてたし」とギャンブルをやめることが出来ません。

この様にギャンブル依存症になってしまうと必ず負けるロジックにハマってしまいます。

「でもパチプロとか居るし、全ての人が負け組なわけじゃない!」と思うかもしれませんが、このブログを読んでる人はパチプロになれなかった方ではないでしょうか?

それ以前にパチプロと呼ばれる人たちはギャンブル依存症ではありません。
金銭管理がしっかりと出来ているはずです。


再び禁パチにむけて

とは言っても残念ながら私もギャンブル依存症です。
ここまで書いてきたことは改めて感じたことです。

依存症は本当に辛い病気です。
1時間前までは何も考えていなかったのにスリップしてしまう。怖いと思いました。
何がトリガーに...本当はトリガーなんて無くてもスリップしてしまうのかもしれません。

一度は2年半もパチンコから離れた生活が出来たので自分を信じ、再度禁パチに挑もうと思います。

profile

40代妻子持ちサラリーマン。

パチンコが元で600万円を超える借金を抱えてしまったギャンブル依存症&多重債務者。

2018年8月28日より禁パチ続いています。

ギャンブル依存症の怖さや克服の方法を模索しながらブログを書いています。

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禁パチ実践|準備篇

禁パチの準備をする 今更ですが私は重度のパチンコ(ギャンブル)依存症です。 休日こそ家族と楽しく過ごしていますが、平日は残業だと嘘をついて毎日のようにホールに通っていました。 何度も何度もスリップを繰り返し、自己嫌悪に陥りながらもまた禁パチを始める......

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